Canon EOS-1D
製品版実写インプレッション



待望の「EOS-1D」製品版での実写画像の
Webでの公開許可が本日11月16日13:00より解禁になった。

そこで早速、期待の製品版での実写データを、順次公開する。

本機は製品版であり量産機のため、
市販されるモデルと同等と考えていいわけだ。

なお、基本的な操作感は以前レポートした時点と変わっていないため、
操作感については、ベータ版ファーストインプレッションをご参照いただきたい。



今回、製品版を使ってみて、画質的にはベータ版から
格段に変わっているわけではないが、多少進化しているようで、
通常の撮影にはなんら不満のないレベル。

階調再現域も広く、色調も適度なバランスを保っており、
解像度は400万画素CCDと思えないほどのレベルだ。

若干気になる点があるとすれば、ややモアレがでやすい点と
空などにノイズが見られる点。

だが、いずれも作画に支障を来すようなレベルではないと思った。



むしろ、ライバル機と比べ、”カメラ”としての基本性能や使い勝手が
圧倒的によく、実に軽快で心地よく撮影できる点はきわめて大きな魅力。

なかでも、ファインダーの見やすさは、従来からのデジタル一眼レフの
常識を変えるほどのレベルで、最高級35mm一眼レフと比べて、
まったく遜色なく使える。

そのため、ファインダー上でキッチリとピントを確認できるので、
再生時の拡大機能がなくても困ることはなかった。

さらに、AF測距と連写性能に関してはライバルとなる
デジタル一眼レフを寄せ付けないレベルに仕上がりといえる。


使っていて気になった点は、
外部センサー併用型のオートホワイトバランス(AWB)の制御が、
期待していたほどではなかった点。

もちろん、他社のAWBに比べて劣ることはないが、
それでももう一息という感じがある。

もっとも個人的には、通常の撮影の際にAWBを使うことは希であり、
デーライト固定か、グレーカードなどでホワイトバランスを取る
マニュアルホワイトバランスがメインのため、
事実上、不満を感じることはなかった。



心地よく、確実に、安心して、いい写真が撮れること。

これが、私にとってのいいカメラの条件だ。

その意味では、「EOS-1D」はとてもバランスの取れた
きわめて優秀な機種だと思う。

75万円という価格は、
おいそれと購入できるレベルではないが、
それだけの価値は十分にあるモデルに感じられた。



ただ、本機はすべての面で非の打ち所がない、
夢のような”万能機”ではない。

まず、日常的に持ち歩くには大きく重いし、
本格的な撮影では2台を並行して使うことを
考えると、重さもコストも張りすぎる。

画質にしても、A4の商業印刷に耐えるとはいえ、
より高解像度でノイズが少ないければ、
それに越したことはない。

だが、いくら高画質で軽量でも、気持ちよく安心して撮影が
できなければ、いい写真は撮れない。

いい写真が撮れること。
これがカメラにとってもっとも大切なことだ。

そして、いい写真が撮れたときに、
それが、よりクリアで高精細に写れば、
それに越したことはないというもの。

だが、いくら高画質でも、いい写真が撮れなくては、
元も子もないのだ。



その意味で本機は、
まず、いい写真が撮れるだけの、
カメラとして軽快さや操作性の良さといった
もっとも本質的な基本性能がきわめて高い点が、
これまでのデジタル一眼レフよりも圧倒的に優れている。

本機は「ニコン・D1X」「D1H」と並ぶ、
”デジタル”だからという免罪符からの脱却できた、
数少ないデジタル一眼レフといえる。

”デジタルカメラ”である前に、きちんとした”一眼レフカメラ”であること。

その大切を、EOS-1Dは身をもって証明してくれた。




※マトリックスは標準的な「1」で設定。
※ISO感度は200に設定(夜景のみISO100)。
※ピントはすべてAF。
※夜景カットは30秒露出。

(C)Yamada Kumio & DigitalCamera.gr.jp



※オリジナルデータのため、一部カットで、CCD上に付着したホコリがでています。
もちろん、通常の使用であれば、日頃のCCD面の清掃(ブロワーなどで吹く程度)で
十分に解消できるレベルですので、その点はご安心ください。




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