もともと、青森県の東に位置する下北半島は、さほど雪が降らない。
写真も、久しぶりに雪が溶けて、枯れ草色の大地が顔を出した時に撮影したものである。
12月にこの地に移された馬たちは、ひと月ほどで広い牧場の草を食い尽くす。
私が撮影に行った2月には、御覧のように大地は刈り取られたばかりの芝生のように、寸の高い草は見当たらなかった。
それでも地に唇をすりつけ、必死に草を食む寒立馬たち。
体をなすりつける仔馬の心の支えは、やはり最愛の母馬が側にいてくれることなのだろう。