手前に写っているのは、去年の夏に生まれた仔馬である。
親馬に比べればまだまだ体は小さく、一瞥しただけではまるで驢馬(ロバ)のようでもある。

仔馬の向こうでは、地吹雪の中に立つ白馬が、何度も視界から消え、白の景色と一体化していた。