デジタルカメラ・ジェーピー

2013年01月31日〜2月3日

02/07
(木)
【CP+2013 レポート 追記編 (その4)】 UPDATE



●ケンコー・トキナー
65周年の初代スリック三脚を展示。手頃なビデオ三脚や中型三脚など魅力的な新製品も多数出品
-豊富な製品群を網羅するケンコー・トキナーブース。今回も魅力的な新製品が多数登場した。
-そのなかで、今年65周年となる日本の老舗三脚メーカー「スリック」の初代モデル「アルプス」の現物をブースで展示。創業者の白石氏の手によるもので、その後の国産三脚に大きな影響を与えた製品だ。
-スリックブランドの新製品も数多かったが、なかでも、ユーザー目線で開発された中型三脚の「カーボン 924 FL(仮称)」や、携帯性に優れた「カーボンフラット255」「カーボントラベレック255」に好感が持てた。
-また、ダイワブランドのきわめてコストパフォーマンスなビデオ三脚「DST-53」も注目。実売2万円弱と手頃で、しかも一眼動画にも対応できるビデオ雲台を搭載したもの。
-このシリーズの脚部はツインタイプでねじれに強く、私自身、アダプターをつけて3Way雲台を載せて風景撮影にも愛用しているのだが、今回からそのまま普通の雲台が装着できる「DST-73 LHB」「DST-53 LHB」を追加。
-価格はそれぞれ20,200円と12,000円(税別)と超お手頃だが、価格から想像できないほどの強度を備えており、なかなかに魅力的な存在だ。
-あまり知られていないが、国産最大の自由雲台「スーパーボール20」も出品。とにかく雲台だけで1キロ超の超弩級製品で、私自身も旧タイプに300mmF2.8や500mmF4.5を搭載し愛用しているものの。
-この製品は価格も超弩級だが、その造りの良さは日本のクラフトマンシップを感じるに十分なもの。
-近年、三脚や雲台は海外製品に押され気味だが、国産メーカーならではの品質やアイデアをもっと生かした製品が登場すれば、世界に席巻するカメラやレンズ2加え、フォトアクセサリーの世界でも日本製品のよさがもっとアピールできると思うのだが。

-ケンコー・トキナーは今回、「MIL TOL」という、マニュアルフォーカスの望遠システムを発表。
-「見る・撮る」という名称からもわかるように、フィールドスコープ的な使い方と、望遠レンズ的な使い方の両方を網羅する新システム。
-レンズ系としては、蛍石採用の「600mmF8 FL」(口径75mm・想定価格99,800円前後)、EDガラス採用の「400mmF6.7ED」(口径60mm・49,800円前後)、「200mmF4」(口径50mm・29,800円前後)を用意。
-このほかに、ミラータイプの「600mmF8」「400mmF8」も用意。
-これらに、観察時にはアイピースユニットやレンズスコープを装着。撮影時には、Tリングを介して、各社の一眼レフやミラーレスボディーを自由に装着できる、本格的なシステムだ。
-外観は「ブラック」と「カモフラージュ」の2種を用意。
-マニュアルフォーカス専用だが、手頃な価格で多目的に楽しめるシステムとして注目される。

-昨年は日食や金星の日面通過などの天文イベントが多かったが、今年は3月と12月に肉眼でも見える彗星が来ることもあり、天体関係の新製品もさらに充実。
-赤道儀関係では、スカイエクスプローラシリーズを一新。
-今回は、簡単な切り替えで高精度な赤道儀とフリーストップ的にも使える経緯台の両方に使え、ステッピングモーターによる天体の自動導入も可能な、積載重量20kg超の大型赤道儀「AZEQ6GT」(447,300円)を出展。
-「EQ6II」の上位種となるかなり大型の赤道儀だが、使い勝手はよさそうだ。



●サイトロンジャパン
バッテリー内蔵の超小型赤道儀を参考出品。ナノ・トラッカーのカラーバリエーションも人気
-ケンコー・トキナー系列の望遠鏡・双眼鏡メーカー/代理店「サイトロンジャパン」は独立したブースで製品を展開。
-昨年のCP+で参考出品され、昨年発売された人気の超小型赤道儀「ナノ・トラッカー」。
-今年はそのカラーバリエーションを参考出品。実売2万円程度で、簡単に天体の追尾撮影が楽しめる特殊な雲台だが、カラーバリーエーションの展開で、よりユーザー層も広がりそうだ。
-また、さりげなく、「ナノ・トラッカー」の姉妹モデルとなる、超小型赤道儀を参考出品。
-パッと見ると気がつかないように展示されていたので、あやうく見逃すところだったが、こちらはナノ・トラッカーのように外付けのコントロールボックスが必要なく、本体に小型電池を収納でき、側面のスイッチですべての操作ができる、とても魅力的なもの。デザインも丸っこくて、なかなか可愛らしい。
-こちらは参考出品ということで、価格や発売時期は未定だが、早期の登場を期待したいところだ。

-同社ブースでは、Sky-Watcherシリーズの新ラインナップも一堂に展示。
-本格的な天体撮影向けに2枚のEDレンズを採用した5枚構成の「Esprit 100 ED Apo Quintet」。口径100mmでF5と大口径なアポクロマート設計の屈折タイプだ。
-鏡筒関係では、このほか、EDアポクロマートで口径80mmF7.5 (600mm)の「BK80ED OTAW」や、直焦点撮影も楽しめる反射式で口径200mmF4 (800mm)の「BKP200/F800 OTA」などを出品。
-赤道儀関係では、既発売の「セレストロン・ADVANCED-VX」のほか、Sky-Watcherシリーズのエントリーモデル「EQ3」「EQ5」と、自動導入式でオートガイダー対応の「EQ3 GOTO」「EQ5 GOTO」も出品されていた。
-Sky-Watcherシリーズ
-また同社では、今年から、アルカスイス規格の三脚関連のフォトアクセアリーメーカー「SUNWAYFOTO」の取り扱いも開始するという。



●ビクセン
ポラリエのタイムラプス用アクセサリーや「PENTAX 125SDP」ベースの「V-SDP125S」を出展
-大手望遠鏡メーカーのビクセンブースでは、一昨年発売された天体写真用簡易赤道儀「ポラリエ」の拡張パーツを参考出品。
-今回出品された「背面ステー」は、ポラリエの背面に装着して、タイムラプス撮影用雲台として活用するもの。とくにタイムラプス用の高速作動機能やコントロール機能を搭載しているわけではなさそうだが、このあたりは、次期ポラリエでの対応になる可能性もありそうだ。
-また、往年の名機である「PENTAX 125SDP」の設計図面と関連特許をビクセンが買い取り製作されるフォトビジュアル系鏡筒「V-SDP125S」を参考展示していた。




02/06
(水)
[
【CP+2013 レポート 追記編 (その3)】 UPDATE

●エックスライト
実売1万円前後の新キャリブレーター「Color Munki Smile」を参考展示
-エックスライトは今回、海外で先行発表された、モニターキャリブレーションシステム「Color Munki Smile」を参考出品。
-このモデルは、Color Munkiシリーズのエントリーモデルで、実売1万円前後とお手頃なもの。
-キャリブレーションのターゲットは、sRGBの標準である6,500ケルビン・ガンマ2.2のみとシンプルなもの。
-操作もきわめて簡単で、ほとんど設定する項目もなく、とてもわかりやすいもの。
-すでに同社Webには日本語での紹介ページもあり、日本国内でも近日中に発売されるという。

●SD アソシエーション
最大312MB/秒の転送速度を実現する、SDカードの次世代規格「UHS-II 」をアピール
-SDカードの規格団体であるSDアソシエーションブースでは、SDカードの次世代規格「UHS-II」を紹介。
-この規格は、現在の[UHS-I」の上位規格になる、超高速なもの。
-カード自体も大きな変更があり、接点が従来の1列から2列構成になる。これはSDもmicroSDも同様だ。
-最大転送速度は、最大で312MB/秒と超高速。これならRAWデータでの無限連写や4K動画の記録にも対応できる実力だ。
-現在のUHS-I規格は最高で104MB/秒であり、現行のカメラ側は50MB/秒規格で設計されているため、高速なカードを使っても、50MB/秒までしか発揮できないのが現状。
-これがUHS-II規格対応になれば、遅い方の規格でも165MB/秒をサポートするので、かなりの高速化が期待できる。
-UHS-II規格は、UHS-Iの上位規格であり、UHS-I対応機でも、UHS-I規格の範囲での高速アクセスができる。
-ただし、UHS-IIになると、接点も代わり、内部のコントーラーも変更せざるを得ないので、そう簡単に対応できるわけではない。また、UHS-II規格のみに対応した機種で、UHS-Iカードを使うと、速度はミニマムの12.5MB/秒になるなど、いくつかの懸念材料もある。
-とはいえ、今後の大容量データ時代にも十分対応できる規格が策定されたことで、ハイエンド機でもSDカードの採用が促進されることになるだろう。

-また、同ブースでは、東芝の最新SDカードもアピール。
-すでに販売が開始されており、EXCERIAの最上位カードでは、90MB/秒の書き込みと95MB/秒の読み出しを実現。
-また、現物はなかったが、CFカードで最高速の1,066倍速を実現したUDMA7対応の64GB CFカード「EXCERIA Pro」もアピール。
-WiFi搭載カード「Flash Air」については、残念ながら、あまり触れられていなかった。CESの東芝ブースでは、「CP+2013でFlash Airを大々的にアピールする」と聞いていただけに、なんとも不思議な感じだった。

●三菱電機
和紙などファインアート紙の仕上がりをモニターでシミュレートできる「トーンカーブエディターβ版」を公開
-パソコン用ディスプレイを積極展開する三菱電機ブース。
-同ブースでは、近年広まっている、インクジェットプリンターによる、和紙や風合い紙などファインアート系のペーパーでのプリントに、きわめて効果的なソフトウエア「トーンカーブエディター」のβ版をアピール。
-このソフトは、同社の三菱ディスプレイグラフィックディスプレイ上で、ファインアート紙特有の黒や紙色をシミュレートできるもの。
-実際、和紙系などは独特の風合いが魅力だが、黒の締まりが浅いため、プリントしてみると、通常のモニター表示とは全く雰囲気の異なる仕上がりになってしまい、調整も大変で失敗も多く、紙のコストもかなりの負担になる。
-そのため、このトーンカーブエディターでは、三菱電機側が独自に測定した、各ファインアート紙ごとのプロファイルを用意し、それをこのソフトで適用することで、まさにプリント時の仕上がりをモニターで事前に確認できるもの。
-実際にモニターとプリントを見比べても、かなりのレベルでシミュレートできており、感心してしまうほど。
-これなら、安心して高価なファインアート紙でのプリントを楽しめそうだ。
-ただし、このソフトは三菱ディスプレイグラフィックモデル専用であり、現時点ではMac OS X 10.5.8以降用のベータ版のみが公開されている。次期新製品では、Windows用も公開されるという。
-この「トーンカーブエディター β版」は現在公開中。もちろん、同社のグラフィックディスプレイ専用で、公開されているキャリブレーション用データは、A3ノビ対応の顔料系プリンター「エプソン・PX-5V」用と「キヤノン・Pro-1」用限定だ。

●セイコーエプソン
高精細EVF向けデバイス「ULTIMICRON」シリーズ第3弾の0.48型XGAパネルを出品
-エプソンブースでは、近年採用機種が増えつつある、高精細EVF向けデバイス「ULTIMICRON」を展示。
-なかでも、今回はシリーズ第3弾の、0.48型XGAの高温ポリシリコンTFTカラー液晶パネル「L3F04X-80300C」を展示し、表示デモをしていた。
-同社のデバイスはすでに「オリンパス・OM-D E-M5」をはじめとした機種に搭載されており、今回のXGAデバイスは、その上級機として、ミドルからハイエンド向けデジタルカメラ用EVFデバイスとして開発されたもの。
-現行のSVGA(800×600)と同じ0.48型で、XGA(1,024×768)の高解像度を実現。輝度も向上しているという。
-デモを見た範囲でも、その高精細ぶりは十分に体感できるレベル。
-すでに量産が開始されており、さほど遠くないタイミングで、製品に搭載されるのは確実だ。

-ブースでは、ビジネスプロジェクターを使って写真を楽しむ体験コーナーも設置。最近のビジネス機は、解像度も上がり、小型で明るく、価格も手頃。ホームシアター用のフルHDプロジェクターで、暗い部屋で楽しむ世界も魅力的だが、こんな手軽な楽しみ方も十分にアリ。
-惜しむらくは、当社画面が小さくて迫力に欠ける点と、取材に訪れたときに説明員がおらず、積極性に欠ける印象だったのが残念。私自身、日常的にプロジェクターで写真を楽しんでいることもあり、もっと多くの人に楽しんで欲しい分野といえる。
-また、ブースでは、最近の高画素機をプリントで体験する展示も行われており、ニコンの「D600」と「D300」との比較プリントを展示。さすがにA3クラスになると、12メガと24メガ機の違いは結構明確だった。
-ただ、できれば、センサーサイズが同じ機種での、画素数による比較を見たかったところではあるが、プリントすることで、最新の高画素機の実力を引き出せる点は十分に理解できた。

●マルミ
高品位フィルターの新ブランド「EXUS」を出展。露出倍数の少ないPLフィルターをアピール

-マルミは今回、高品位フィルターの新シリーズ「EXUS」を発表。
-新シリーズは、帯電防止コートや撥水・撥油コーティングを施した、汚れに強いもの。製品は日本製という。
-レンズ保護用のプロテクターフィルターと、サーキュラーPLの2種で製品を展開。
-なかでも、PLフィルターは最新の高透過率偏光膜を採用することで、同社の従来品よりも約30%も透過率がアップしており、少ない露出倍数での撮影が可能。
-また、フィルターの回転枠も薄型に仕上がっており、ワイド系レンズでのケラレが少ない点も特徴という。
-ミラーレス機を考慮し、37mm径の小口径タイプもラインナップ。今後順次展開してゆくという。




02/05
(火)
【CP+2013 レポート 追記編 (その2)】 UPDATE

●オリンパス
顕微鏡モードを新搭載した本格防塵防滴モデル「TG-2」や大口径ズーム搭載機「XZ-10」をアピール
-オリンパスはCP+にあわせて、多数のコンパクトカメラを国内発表。
-なかでも強くアピールしていたのが、タフシリーズの最上級モデル「TG-2」。
-本機のベースは、F2.0の大口径ズームを搭載した「TG-1」だが、今回新たに、顕微鏡モードを追加。
-このモードでは、最大14倍までの顕微鏡的な撮影が可能だ。14倍といっても、さほど高倍率には感じられないが、実際に背面液晶で見ると、まさに顕微鏡の世界そのもの。
-写真でもわかるように、米粒に書かれた「STYLUS」の文字が画面いっぱいに拡大表示されるのは圧巻。
-さらに、接写撮影用スタンドも参考出品。これは撮影したいものをガラスステージにおいてみるものだが、光源側とレンズ側にそれぞれ偏光フィルターを配置することで、いわゆる偏光顕微鏡的な使い方モデルという。
-また、顕微鏡モードの場合、超至近距離で撮影することになるため、被写体が暗くなってしまい、内蔵ストロボも使えない。そのため、内蔵のLEDライトの光を導き、リングライト上にする「接写撮影用ライトガイドも参考出品されていた。

-また、F1.8の大口径ズームを搭載した高級コンパクト「XZ」シリーズの最新モデル「XZ-10」も発表。
-1/2.3型センサー搭載のため、大口径レンズ搭載機でも、ボディーは十分にコンパクトだ。
-気軽に外観色を変えられる一体感のあるラバーケースも用意されており、なかなか楽しめそう。
-技術系の展示も数多くあったが、OM-Dで採用された5軸手ぶれ補正機能搭載の、最新24倍ズーム搭載コンパクトカメラ「STYLUS HS-50」でのデモも展開。
-デモを見る限り、コンパクト機ながらも、OM-Dに匹敵するブレ補正効果を実現していた。

●シグマ
Artラインの新製品や新開発の「USB DOCK」をデモ。国内での一貫製造体制についても紹介
-シグマは以前のレポートでも紹介したように、Artラインのミラーレス用レンズやAPS向けの30mmF1.4などを展示。
-Artラインのミラーレス用レンズは、独特な外観でフォーカスリングにもラバー素材はなく、光沢感のある素材を採用するなど、かなり斬新なもの。操作感はやや心配だったが、実際に触れてみると、意外に違和感はなかった。
-また、シリーズ初の望遠系レンズ「60mmF2.8 DN」も軽量コンパクトでなかなかに魅力的。同シリーズのレンズはいずれも、スペックこそおとなしいが、最新光学設計による高画質で、しかも素直な描写が特徴であり、この60mmの描写も興味津々だ。

-ブースでは、パソコン側からレンズの設定を変更できる「USB DOCK」とパソコン用ソフト「SIGMA Optimization Pro」のデモを展開。
-これらは、今後登場する新ラインのレンズで使用可能になるもので、レンズのファームアップやピント調節が可能。
-さらに、Sportラインのレンズでは、AF速度やフォーカスリミッターの調整、手ぶれ補正の動作についてもカスタマイズが可能だ。
-かなりディープなカスタマイズではあるが、ユーザーによるレンズのファームアップが可能になる点は心強い。
-まら、ピント位置の調整が焦点距離別に設定できる点も魅力。高画素機でピントにこだわるユーザーには大きな魅力といえる。

-あまり知られていないかもしれないが、シグマ製品は福島県の会津工場で一貫生産される、いまや数少ない、真の日本製品だ。
-ブースでは、同社のクラフトマンシップを紹介するスペースがあり、新製品「17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM」を構成する、約400点ものパーツをずらりと並べて展示。その姿はまさに圧巻だ。
-さらにブースでは、同社の会津工場でのレンズ製造現場を紹介したオリジナルムービーが流れており、このムービーを見ていると、交換レンズがいかに多くの手を経て製造されているのかを知ることができる。
-これを見ると、シグマのレンズに対する見方や考え方、そして、同社の企業理念まで伝わってくる。
-このムービーはYoutubeに公式ムービーとしてアップされており、ほんとうに素直に感動できる秀逸なもの。レンズに興味のある方も、そうでない人も、ぜひ一度見てみることをオススメしたい。



●ソニー
α/NEXやCyber-shotから超高精細な84V型4Kテレビまで、ソニーならではの世界をアピール
-昨年秋のフォトキナで、35mmフルサイズ機や新NEXシリーズを発表。今回のCP+での新製品はCyber-shotのみだったが、入力から出力までをカバーする、総合映像メーカーとしての強みをアピールしたソニー。
-ブース前面には、話題の高精細4Kの84V型テレビをずらりと並べ、写真を4Kテレビで楽しむ世界を多くの人に体感できるブース展開に。

-ブースのなかでも、ひときわ混み合っていたのが、フルサイズコンパクト機「RX1」の説明エリア。
-すでに販売されているモデルだが、店舗での展示機も少なく、まだ十分な台数がなく、まだ予約中のところもあり、今回のCP+で実機を体感しようという来場者も多かったようだ。
-また、説明員に聞いたところ、すでに購入している人も多く訪れており、EVFなどのアクセサリーを購入しようかどうか、迷っていて、それを見に来たというユーザーも結構多かったという。
-ブースではイベント恒例となった内部モデルなども展示されており、通常見ることができない、RX1の巨大な後玉の姿を見ることもできた。

-ブースでは、WiFi経由でカメラの機能を拡張できる「PlayMemories Camera Apps」をアピール。まだ対応機種は「BEX-5R」と「NEX-6」のみだが、今後対応機種が続々登場するという。
-また、参考出品として新アプリの「モーションショット」と「ライトシャフト」を公開。モーションショットでは、動きのあるシーンを高速連写で撮影して自動合成し、1枚の写真にするもの。これがカメラ内でできるのは魅力的だ。
-また、ネット上で撮影した静止画や動画を簡単に閲覧・共有し、AV家電などでの表示もできる「PlayMemories Online」をアピール。
-この「PlayMemories Online」もなかなか魅力的なもの。近い将来、デジタルカメラで撮影し、オンラインで保存・共有し、自宅の4Kテレビや手持ちのモバイル機器でいつでもどこでも楽しめる世界が訪れることを予感させるに十分な内容といえる。
-だが、現時点では、まだまだ全体像が掴みにくいのが難点。このあたりが今後の課題といえそうだ。

-先だって発表されたばかりの新Cyber-shotも出展。
-なかでも、小型軽量な10倍ズーム機で、WiFi機能を搭載した「WX200」は注目機種といえる。
-ブースでは、WiFi機能を使って、タブレットと連携させてのデモを展開。タブレットの大型画面でカメラのファインダー表示がそのまま見られるうえ、撮影操作もタブレットや素マートン側のアプリでできるので、なかなか便利。
-もちろん、カメラで撮影した画像をWiFi経由でスマートフォンやタブレットに転送できるため、気軽にカメラの画像を持ち歩くこともできるなど、使い勝手もよさそうだ。

-CESでアピールしていた「トリルミナスカラー」のデモも展開。
-これは、広色域再現を実現した「トリルミナスディスプレイ」と、トリミナスカラー対応カメラやビデオカメラを組み合わせることで、フルに生かした色再現や階調再現を楽しめるもの。
-まだ日本国内で「トリミナスカラー」についての詳細な発表がなされていないため、参考展示という感じだが、なかなか魅力的なシステムになりそう。
-このトリミナスカラーは、イメージ的には、これまでsRGBだった色域を、AdobeRGBのような広色域に拡大することで、より広い色域を表示しようというもの。
-もちろん、カメラ側もトリミナスカラーに対応する必要があるわけだが、実は今年発売のモデルの一部は、その機能をうたっていないものの、すでのトリミナスカラー対応になっているようだ。
-ブースには、対応機種の例として、発売中の「Cyber-shot WX60」や「ハンディカム HDR-PJ790」が展示されていた。



※適時編集・更新中




02/04
(月)
●CIPA
カメラと写真映像の情報発信イベント「CP+ 2013」の
最終来場者数集計結果を発表。来場者は62,597人。前年比約96%を記録

-1月31日から昨日2月3日まで、横浜で開催された、アジア圏最大級の総合カメラ映像ショー「CP+2013」。
-4日間の来場者数実績を公式ページで公開。
-4日間の来場者の合計は、62,597人を記録。昨年2012年の実績は65,120名。
-来場者数は、前年比約96.1%。と、目標の7万人には届かなかったが、一眼やミラーレス機など大物新製品の発表がなかったものの、新製品ラッシュだった昨年にほぼ匹敵する来場者数を記録。



【CP+2013 レポート 追記編 (その1)】 UPDATE

●カシオ
ハイスピードEXILIMの新製品「EX-ZR700」「EX-ZR400」をアピール
-カシオは今回、CP+向けに発表した、高速動作のハイスピードEXILIMシリーズの最新モデル「EX-ZR700」「EX-ZR400」を積極的にアピール。
-両機とも、最新のEXILIMエンジンを搭載したモデルで、動作もきわめて高速で軽快なもの。
-さらに、同シリーズはこれまで軽快さ重視のため、撮影後の自動再生をしない方向性だったが、今回のモデルでは、撮影直後に撮影画像のサムネールが画面右下につぎつぎ表示されるようになり、どんな風に撮影できたか簡単に知ることができるようになった点は大きな魅力。
-また、両機ともに、「ZR1000」で搭載された高速連写による全焦点マクロ撮影も搭載するなど、なかなか魅力的で超軽快なモデルに仕上がっていた。

●ジェネラルイメージング
アグファフォトブランドの「AP15」やEVF搭載26倍ズーム機「X600」、3倍ズーム搭載
防塵防滴フルHDムービー機「DVX」、プロジェクター内蔵機「PJ1」など個性派モデルを一堂に展示

-「映育」をベースに、GEブランドとアグファフォトブランドで、手頃な価格帯のバリエーション豊かなコンパクトカメラを展開するジェネラルイメージング。
-今回は、販売が開始された、モノクローム専用モードを備えたアグファフォトブランドの「AP15」をはじめ、クラス最小のEVF搭載26倍ズーム機「X600」を出展。
-さらに、クラス唯一の屈曲式光学3倍ズーム搭載の防塵防滴フルHDムービー機「DVX」や、プロジェクター内蔵機「PJ1」など個性派モデルも展開。
-昨今、コンパクトカメラ市場は厳しい状態だが、スマートフォンでは体験できない世界を、手頃な価格でカバーする製品群として、今後の展開が注目される。

●富士フイルム
新イメージセンサー搭載の高級コンパクト機「X100S」「X20」をアピール
-富士フイルムは、CES発表の新製品「X100S」「X20」が大人気。ハンズオンコーナーでは連日長蛇の列ができていた。
-また、ブースではXシリーズを愛用する写真家たちのセミナーが多数開催されていた。
-「X100S」「X20」ともに、従来機をベースに新型センサーを搭載し、画質や機能を向上。
-とくに人気だったのが「X100S」のデジタルスプリットイメージ。MF一眼レフ時代のスプリットイメージや二重合致像とはかなり感覚は異なるが、広い範囲で上下のズレでピント合わせができる点が大きな魅力だ。
-また、Xシリーズ用交換レンズもラインナップが充実。5月発売の光学手ぶれ補正搭載望遠ズーム「XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS」も参考展示。Xシリーズ待望の望遠ズームであり期待が高まるところ。

-ブースでは、Xシリーズに採用された、さまざまな独自技術をパネルで紹介。
-なかでも、X100Sに新搭載され、今後各機種に展開されると思われる「X-Trans CMOS II」、回折現象による小絞りボケを補正する「点像復元技術」など、注目の新技術を紹介していた。






02/03
(日)
●カメラ映像機器工業会(CIPA)  【会場レポート 4日目 最終日】 UPDATE
カメラと写真映像の情報発信イベント
「CP+ 2013 〜ワールドプレミアつながる世界、広がるフォトイメージング〜」閉幕。来場者数は約6万人に

-アジア圏最大で世界屈指の総合カメラ映像ショー「CP+2013」 (カメラ映像機器工業会主催・パシフィコ横浜で開催)が、本日2月3日に閉幕した。
-「ワールドプレミアつながる世界、広がるフォトイメージング」をテーマに、写真・映像機器を広く網羅するイベントとして開催。詳細は公式ページ参照。

-「CP+2013」も4日目の最終日を迎えた。天候は朝から快晴。
-日曜日ということもあり、最終日にもかかわらず、きわめて多くの一般来場者が訪れた。
-写真でもわかるように、会場内は歩くのも大変なほど、ごった返しており、猛烈な状態だった。

-3日目の来場者数は20,652人。昨年の約92%と、連日とも、昨年の9割強の来場者が訪れている。
-4日目最終日の来場者数は、速報値で約15,205人を記録。(最終集計 15,343人)。
-4日間通算での来場者数は、ほぼ6万人超となった。(最終集計 62,597人・前年比約96%)
-正直なところ、ここまで大物新製品がなかった春のカメラ系イベントは近年例を見ない惨憺たる状況だったことを考えると、すでに春のイベントとして来場者に定着したという感じだ。
-来年の開催は、2014年2月13日(木)〜16日(日)。会場も今年同じ、パシフィコ横浜に決定。

<2月4日追記>
-4日目の来場数は、最終集計で 15,343人に。
-4日間の来場者の合計は、62,597人。前年比約96.1%と、ほぼ前年並みの来場者数を達成。
-目標の7万人には届かなかったものの、一眼やミラーレス機など大物新製品の発表がなかったにも関わらず、これだけの来場者数を記録。






02/02
(土)
●カメラ映像機器工業会(CIPA)  【会場レポート 3日目】
カメラと写真映像の情報発信イベント
「CP+ 2013 〜ワールドプレミアつながる世界、広がるフォトイメージング〜」開催中

-アジア圏最大で世界屈指の総合カメラ映像ショー「CP+2013」 (カメラ映像機器工業会主催)、2月3日までパシフィコ横浜で開催中。
-「ワールドプレミアつながる世界、広がるフォトイメージング」をテーマに、写真・映像機器を広く網羅するイベントとして開催。
-開催時間は2月1日と2日は10:00〜17:00。最終日の3日は10:00〜16:00まで。
-Webでの事前登録者は入場無料。入場料1,000円。詳細は公式ページ参照。





-「CP+2013」も3日目を迎えた。天候は朝方雨が降っていたものの、その後回復。
-土曜日だけに、きわめて多くの一般来場者が訪れ、会場は終日賑わいを見せていた。
-また、会場には、カメラ・写真愛好者としても知られる、横浜市の林市長も会場を訪れていた。

-2日目の来場者数は15,910人。昨年の約95%とほぼ同じくらいの来場者が訪れた。
-また、3日目の来場者数は、速報値で約20,595人と、昨年の9割くらいだが、目立った新製品がないことを考えると、予想以上に多くの来場者が訪れている感じだ。



●ニコン
Nikon1シリーズや新交換レンズ、新COOLPIXシリーズをアピール
-CP+でも最大級のブースを構えるニコン。今回、日本国内初公開の新製品が数多く出展。
-Nikon 1 J3やS1などアドバンストカメラをはじめとした、大半の新モデルはすでにCESで先行発表されており、今回のCP+向け新製品はCOOLPIXシリーズがメイン。
-とはいえ、ブースは終日、かなり混み合っており、ステージやセミナーなどはかなりの賑わいを見せていた。

-一眼系の新製品としては、「AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED」と「AF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VR」の2種を出品。いずれも、ブースで実際に触れることができる。
-フルサイズ対応の軽量コンパクトな超広角系ズーム「AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED」は、実際に手にしてみると、想像以上に軽量なのがとくに印象的。フルサイズ対応の超広角系ズームは比較的使用頻度が少ない割に、重く嵩張るのが欠点だったが、このレンズは携帯性もきわめてよく、とても魅力的なレンズだ。
-「AF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VR」は超望遠レンズ体験エリアにあり、600mmなどと一緒に展示されている。VR搭載でF5.6と大口径な800mmというスペックから想像するよりも遙かにコンパクト。さすがに200万円超のレンズだけに、CP+のようなイベントでしか見ることができないため、ブースを訪れたらぜひ実機を体感しておきたい。
-ブースではニッコール80周年ということもあり、歴史の残る同社レンズやボディーなど集めた展示もあった。

-また、ブースでは、東芝の84V型4Kテレビを使っての作品展示も行われていた。
-今回、各社から4Kテレビを使ったデモを展開していたが、やはり4Kで見る静止画映像はかなりの迫力。
-4Kといっても800万画素レベルではあるのだが、それでもデジタル一眼レフならではの高精細で立体感のある映像を十分に楽しむことができるレベルだ。

-CESで先行発表された「Nikon1 J3」「同 S1」もブースで展示。
-Nikon1シリーズも「V2」を含めて3機種展開となり、目的に合わせて機材をセレクトできる新システムというイメージがでてきた感じだ。
-ブースでは、カラーバリエーションモデルの展示されており、女性来場者にも好評を博していた。



●キヤノン
入力から出力、静止画から4Kムービーまでをフルにカバー。著名写真家の作品も多数展示
-キヤノンは今回、映像を取り巻くあらゆる分野を広く網羅するブース展開。
-ブースでは、EOSシステムはもちろん、PIXUS Proなどのインクジェットプリンター、動画用のCINEMA EOSなど、あらゆる分野の製品を一堂に展開。
-さらに、4K動画関係の展示も多く、4K対応の「EOS-1D C」やプロジェクターによる4Kシアターも。また、参考展示ながら、業務用の4K 30インチモニターも出品。

-もちろん、話題の「PowerShot N」をはじめとした新コンパクトカメラも一堂に展示。
-なかでも「PowerShot N」は、他のコンパクト機とは別の専用エリアを設け、積極的にアピールしていた。
-ブースでの人気は極めて高く、その個性的なデザインや機能を体感したい人でごった返していた。
-とくに、このモデルの場合、日本国内では店頭販売の予定がなく、オンライン専用になるだけに、実機に触れる機会がきわめて少ないモデルになりそう。
-だが、本機の魅力は、実機に触れ、使ってみなければわからない部分が多々ある。個性の強いモデルだけに、オンライン専売という判断もあると思うが、本機を理解してもらうには逆効果のような気もした。

-また、同社が今年から来年までにかけて展開する「キヤノンギャラリー S 10周年記念展」の発表イベントを初日に開催。
-同イベントは、品川のキヤノンギャラリー Sの10周年記念として、同ギャラリーと銀座のキヤノンギャラリー銀座で開催される、日本の著名写真家の作品展を1年かけて展開するもの。
-初日のイベントステージでは、日本を代表する写真家がステージに上がり、作品展にスピーチを行いアピール。
-国内でこれだけの規模で行われる企画展は例がなく、注目されるイベントいえる。作品展の詳細は当該ページ参照。

-業務用の4K 30インチディスプレイも出展。
-こちらは業務用といっても、静止画編集用ではなく、あくまでも4K映像など映像編集用としての展示だ。
-参考出品であり、価格や発売時期は未定。もちろん、映像制作での業務用だけに価格帯はクルマ1台分くらいのイメージになりそう。
-表示品質はさすがにきわめて高品位で、高精細なだけでなく、階調性や黒の締まりも良好で高品位。
-ただ、鳴り物入りだったSEDがいつの間にかなくなり、その後、「EOS 5D MarkII」以降は動画の世界の邁進する同社。本格的な映像製作用4Kディスプレイもいいが、個人的には、その前に、多くのユーザーが必要とする高品位な静止画向けディスプレイを開発し、提示するのが、総合映像機器メーカーであるキヤノンのするべきことではないかと思うのだが。

-ハワイ島マウナケア山頂にある、国立天文台ハワイ観測所の「すばる望遠鏡」に関する展示も。
-ブースでは、同社が手がけた同望遠鏡用超広視野主焦点カメラのレプリカも展示されていた。



●パナソニック
LUMIX GH3を中心にしたLUMIXシリーズをアピール。新レンズやコンパクトカメラも一堂に展示
-パナソニックは、昨年発売されたフラッグシップモデル「LUMIX GH3」を始めとした、LUMIXシリーズを展開。
-国内イベントで初公開となる、開発中のマイクロフォーサーズ用レンズ「42.5mmF1.2」や「150mmF2.8」も展示。まだモックアップの段階ではあるが、35mm判換算で「85mmF1.2」「300mmF2.8」相当の魅力的なレンズだ。
-また、イベント直前に発表されたコンパクトなキットレンズも展示。沈胴式の14-42mmほど薄型ではないものの、結構コンパクトに仕上がっている感じだ。

-また、CESで先行発表され、CP+直前に国内発表されたばかりの、コンパクトカメラも展示。
-なかでも、エントリー機ながらも薄型で高品位な「LUMIX XS1」は、カスタムデザインモデルも参考展示されており、なかなかに魅力的。
-さらに、短距離無線通信の「NFC」を搭載した「LUMIX TZ40」を使った、タブレットへの転送デモも行われていた。
-ブースでは、「4K2Kフォトギャラリー」と題された、20インチの4Kパネルを使った展示も行われている。同じ4Kでもコンパクトなパネルならではの高密度な映像は、とても立体感があり、大型4Kとは違った世界が感じられた。



※適時編集・更新中




02/01
(金)
●カメラ映像機器工業会(CIPA)  【会場レポート 2日目】
カメラと写真映像の情報発信イベント
「CP+ 2013 〜ワールドプレミアつながる世界、広がるフォトイメージング〜」開催中


-アジア圏最大で世界屈指の総合カメラ映像ショー「CP+2013」 (カメラ映像機器工業会主催)、2月3日までパシフィコ横浜で開催中。
-「ワールドプレミアつながる世界、広がるフォトイメージング」をテーマに、写真・映像機器を広く網羅するイベントとして開催。
-開催時間は2月1日と2日は10:00〜17:00。最終日の3日は10:00〜16:00まで。
-Webでの事前登録者は入場無料。入場料1,000円。詳細は公式ページ参照。



-「CP+2013」も今日で2日目。初日の来場者数は、10,692人と昨年の約9割に。
-初日と同じく、今日も天候に恵まれたこともあり、会場は終始賑わいを見せていた。
-2日目の来場者数は、速報値で約16,000人と、昨年よりも若干減少気味。
-だが、今年は目玉となるような一眼レフやミラーレス機が登場しなかったことを考えると、なかなかの来場者数といえる。



●オリンパス
ミラーレス機 PENシリーズの最上級モデル「E-P3」後継機、年内発売へ
-オリンパス、ブース内でPENシリーズの最上位機種の開発・発売を予告。
-予告といっても、ウインドー内にさりげなく、カメラが布で包まれたようなものがあり、「OLYMPUS PEN E=P3 後継機」という表記があり、説明は「2013年内発売予定」とあるだけのシンプルなもの。
-もちろん、デザインもスペックも、何もわからない状態ではあるが、とりあえず、年内に発売されることだけは確実なようだ。

-また、同社ブースでは、フォーサーズ機である「OM-D E-M5」と、他社フルサイズ機との実写による画質比較サンプルなど展示されており、プリントを見る限り、解像感や高感度性能などはフルサイズに勝るとも劣らない性能を実現している点をアピールしていたのが印象的。
-ブース内ステージでのセミナーも適時開催されており、好評を博していた。



●ハッセルブラッド
同社初のミラーレス機「Lunar」、一般向け国内イベントで初公開
-昨年秋のフォトキナで発表された、ハッセルブラッド社初のミラーレス機「Lunar」を、日本国内の一般向けイベントで初公開。
-本機はソニーとのコラボレーションで生まれたもので、マウントはNEXと同じEマウント。
-センサーはAPS-Cの24メガであり、操作部のレイアウトからベースボディーは「NEX-7」系だ。
-ハッセルブラッドは、新たに日本法人を設立したばかりで、CP+にも今回が初参加。今後、日本での展開を積極的にすすめてゆくという。
-ブースでは、実機を手にすることができ、その人気は上々。
-グリップはやや大柄だが、なかなか持ちやすく、操作性は独特だが使い勝手はよさそう。
-キットレンズは、初代のNEXと同じ18-55mmだが、今回ブースでは、あらたにカールツァイス製の交換レンズ「Planar 32mmF1.8」なども展示されていた。
-現時点では、まだ日本国内での正式な価格が決まっておらず、フォトキナ時と同じく標準ズーム付きで「5,000ユーロ(約50万円)くらい」ということだった。



●富士フイルム
高級コンパクト機「X100S」「X20」が人気。Xシリーズのロードマップも更新
-富士フイルムは今回、CESで先行発表した、新センサー搭載高級コンパクトカメラ「X100S」「X20」を、日本で初公開。ブースではその実機をいち早く体験しようと、終日行列ができていた。
-さらに、Xシリーズの交換レンズ群のロードマップをアップデート。今年中に合計10本のラインナップにすると予告しているわけだが、その具体的な発売時期が公開された。
-まず、先だって発売された、超広角レンズ「14mmF2.8R」は、ブースで実機に触れることができる。このレンズはコンパクトな超広角レンズながらも、歪曲収差をはじめとした諸収差が高度に補正されており、きわめて高画質なレンズに仕上がっているという。外観も高品位で、スナップ用に被写界深度指標がある点も特徴だ。
-Xレンズは今後、5月に望遠ズームの「XF55-200mmF3.5-4.8R LM OIS」を発売予定。その後、「XR 10-24mmF4R OIS」が登場し、年末までには「XF56mmF1.4R」「XF27mmF2.8」「XF23mmF1.4R」。
-また、カールツァイスからも、Xマウント用の交換レンズが登場。「ディスタゴン T* 12mmF2.8」「Planr T+ 32mmF1.8」「Makro-Planer T* 50mmF2.8」の3種が予定されており、12mmと32mmは富士フイルムブースにも展示されていた。

-このほか、フォトキナでも技術発表されていた、写真観賞用の高品位ディスプレイや「XF1」のコラボレーションモデルなどもブースに展示。
-また、Xシリーズカメラ持参者には、毎日先着400名に「X100S ピンバッジ」もプレゼントされるという。



●シグマ
「DP3 Merrill」やArtラインのミラーレス用新レンズなど多数を出品。本格モノクロ対応RAW現像ソフトも
-シグマは今回、CESで先行発表した、DP Merriilシリーズの第三弾となる、望遠とマクロをカバーする50mmレンズ搭載機「DP3 Merrill」を出展。
-さらに、昨年フォトキナで発表した新ラインの第二弾となる、Artラインのミラーレス用交換レンズ「19mmF2.8 DN」「30mmF2.8 DN」「60mmF2.8 DN」の3種を公開。デザインを一新して新ラインナップとして公開した。
-また、APS-C用標準レンズとしてArtラインの「30mmF1.4 DC HSM」も発表。
-Artラインに相応しく、DNシリーズはいずれも、デザイン性も高く、高品位な仕上がりだ。

-1画素毎にきちんとした輝度情報を備えたFOVEON X3センサーの特徴を生かした、本格的なモノクローム作品を作ることができる新機能を備えた、純正RAW現像ソフト現像ソフト「SIGMA Photo Pro 5.5」のデモも展開。
-この機能を使うことで、単純なモノクロ変換ではなく、独自アルゴリズムによるモノクロ化が可能。
-階調がきわめて豊かで、解像感も極めて高く、まさにデジタルで本格的なモノクロ作品を作れるシステムといった印象。
-しかも、FOVEONセンサーの弱点だった高感度時のノイズも、モノクロ化により大幅に軽減され、ISO1,600以上でも十分に鑑賞に堪える仕上がりが得られる点も大きな魅力だ。



●ペンタックスリコーイメージング
「PENTAX Q10」を大々的にアピール。エヴァンゲリオンモデルやマウントキャップレンズも展開
-ペンタックスリコーイメージングは、PENTAXブランドとRICOHブランドの両方での展開。
-といっても、今回のメインは、マイクロ一眼「PENTAX Q10」といった印象だ。
-ブースでは、「Q10」ベースのコラボレーションの「PENTAX Q10 エヴァンゲリオンモデル」が大人気。ブースでは実機はもちろん、新世紀エヴァンゲリオンの登場人物である綾波レイや惣流・アスカ・ラングレーの模型(?)と一緒に展示されており、なかなかの人気を博していた。

-また、開発発表として、今回のCP+で初お目見えとなった「MOUNT CAP LENS(仮称)」もウィンドー越しながらも実機を展示。
-二日目からは実際に撮影された写真も公開されており、いい意味でのトイレンズ風の描写が楽しめるレンズであることをアピール。これは、Qシリーズ用交換レンズのトイシリーズが”よく写りすぎる”という反省(?)から、独特な味のある描写を追求した結果という。
-先だってアナウンスされた「Q10グリップ交換サービス(3,150円)の紹介も行われており、さらにオリジナリティーのある外装に仕上げることもできるようになった。

-また、本格的な防塵防滴機能を備えたコンパクトカメラ「WG-3/同GPS」、「WG-10」の実機も展示。
-CESで海外先行発表された小型ストロボ「AF360FGZ II(仮称)」も展示されていた。

-リコーブランドのカメラは、とくに新製品があるわけではないが、ブースでは歴代の「GR DIGITAL」シリーズを、発売時期順にずらりと展示。
-そして、その一番下には、「2013」というタグのみを展示。説明員によると「説明は何もできないのですが、察してください」というニュアンス。そろそろ、次世代GRが出てもおかしくない時期だけに、今年中には新モデルが登場する可能性を示唆している感じだった。



●トミーテック
多目的望遠鏡システム「BORG」が新製品を一挙発表
「89ED」を始め、いつでも持ち歩けるM42新鏡筒システムを公開。第一弾は「36mmF5.6ED」に

-トミーテックが展開する、多目的望遠鏡システム「BORG」。
-今回、同社ブースでは、新製品の「89ED」(600mmF6.7)の実記を公開。実際に撮影された月面やカワセミなどのパネルも展示されている。
-さらに、新システムとして、いつも気軽に持ち歩ける「M42新鏡筒システム」を発表。
-これは、従来のM42ヘリコイドなどをベースにした小型望遠鏡システムで、第一弾として「36ED」(200mmF5.6)を発売するという。その後、テレコンバーターやフラットナーなども順次展開する。
-同システムはとにかくコンパクトで、分解しなくても、通勤バッグに収納できるレベル。しかも、システム化されているため、拡張性もあり、かなり楽しめそうな製品だ。
-ブースでは、第一弾の「36DE」の試作機などが展示されており、実際に手にすることもできる。
-とくに、小型赤道儀のナノトラッカーなどと組み合わせることで、従来では考えられないほどコンパクトで本格的なシステムが組めそう。
-また、マイクロフォーサーズ機などと組み合わせて、気軽に野鳥などの超望遠撮影が楽しめるシステムとしても注目される。
-第一弾の「36ED」は2013年夏発売予定。カラーバーリエーションや各種アダプターなども順次展開してゆくという。



●TOAST
GPSなど各種センサーで極軸あわせができる
タイムラプス用雲台としても利用可能なモバイル赤道儀「TOAST-PRO Delicious」発表

-天体の動きを追尾する高精度でコンパクトな赤道儀「TOAST。
-同社は今回、タイムラプス用雲台としても利用できる多目的雲台「TOAST-PRO Delicious」を発表した。
-このモデルは実に多機能で画期的なモデルなのだが、一番のポイントはやはり、赤道儀の極軸あわせに、各種センサーを利用することで、きわめて簡単で高精度にセッティングができる点。
-従来は、極軸望遠鏡で北極星を使ってあわせていたが、本機では、GPSをはじめとした複数のセンサーを駆使し、液晶モニターを見ながら調整するだけで、約0.1度レベルの精度でセッティングできるという。
-さらに、北極星が見えず、周囲に鉄骨など時期に影響のあるものがある場所でのセッティング用のバルコニーモードも用意。こちらは内部センサーをフルに活用することで、従来不可能だった場所での極軸あわせが可能。
-また、近年多くなったタイムラプス撮影用雲台としても利用でき、液晶モニター上で動かす方向と速度、過減速のタイミングを入力するだけでOK。
-さらに、諸条件の変化で撮影を途中で終えたいときにも、終了ボタンを押すだけで自動的に減速し、一連のタイムラプス用素材として使えるものが撮れるという。
-現時点では、まだ参考出品レベルであり、CP+での意見などを反映し、製品化や価格を決定。年内目安くらいで発売するという。
-ブースには、実際に稼働するモデルがあり、詳細な説明がなされている。また、極軸あわせに便利な軽量コンパクトな台座も同時発表されている。
-天体写真はもちろん、本格的なタイムラプス撮影をしたい方はブースを訪れることをオススメしたい。

※適時更新中




01/31
(木)
●カメラ映像機器工業会(CIPA)  【会場速報】 UPDATE
カメラと写真映像の情報発信イベント
「CP+ 2013 〜ワールドプレミアつながる世界、広がるフォトイメージング〜」、開幕

-アジア圏最大で世界屈指の総合カメラ映像ショー「CP+2013」 (カメラ映像機器工業会主催)が開幕。
-本日より2月3日までパシフィコ横浜で開催。
-「ワールドプレミアつながる世界、広がるフォトイメージング」をテーマに、写真・映像機器を広く網羅するイベントとして開催。
-会場は横浜・みなとみらい地区「パシフィコ横浜」。
-午前中は招待者とプレスのみの公開。一般来場者は正午から入場可能。
-開催時間は初日が12:00〜17:00。2月1日と2日は10:00〜17:00。最終日の3日は10:00〜16:00まで。
-Webでの事前登録者は入場無料。入場料1,000円。詳細は公式ページ参照。




-いまや世界の3大カメラショーとなった「CP+2013」がいよいよ開幕した。
-これまで会場を回ったところでは、事前にWebなどで告知された新製品や参考出品製品がずらりと並んでおり、プレミアタイムにもかかわらず、新製品を一目見ようという来場者で、富士やニコンブースなどはすでに行列ができていた。
-また、なかなかの人気を博していたのが、ペンタックスリコーイメージングの「PENTAX Q10 エヴァンゲリオンコラボレーションモデル」。アジア圏からのプレス関係者が熱心に外観を撮影していたのが印象的たった。
-ただ、残念ながら、初日朝に突如発表される新製品はなく、知り合いのプレス関係者と会うたびに「何か、新しいもの、ありました?」という会話ばかりの状態。
-フォトキナ翌年春のカメラショーは、”大物”新製品が少ないというジンクスは、今回も破られることはなかった。



●タムロン
光学手ぶれ補正搭載で金属外装を採用した28〜300mm相当の
マイクロフォーサーズ用11.7倍高倍率ズーム「 14-150mm F/3.5-5.8 Di III VC(Model C001) 」を出品

-同社初のマイクロフォーサーズ規格対応レンズ「14-150mm F/3.5-5.8 Di III VC(Model C001)」を開発発表。
-得意分野である超高倍率ズームや独自の手ぶれ補正技術を生かした、28〜300mm相当の11.7倍ズームに。
-展示レンズはブラックタイプだが、このほかにシルバー鏡胴のものも用意。
-ブースではウィンドー越しでの展示のみ。プレス関係者向けに実際に試作レンズに触れたところ、想像以上に軽量コンパクトな印象。AF動作の高倍率ズームと思えないほど高速でスムーズ。
-光学手ぶれ補正機能搭載レンズ。パナソニックLUMIX Gはもちろん、ボディー内手ぶれベースのオリンパスボディーでも、光学手ぶれの利用が可能。手ぶれ補正はレンズ側面のスイッチで簡単にON/OFF切り替えもできる。
-開発発表。価格・発売時期とも未定。CP+2013の同社ブースで外観を展示。



●ソニー
開発中のAマウント用レンズ「Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM」
Eマウント用レンズ「E 20mm F2.8」「E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS」を参考出品
-35mmフルサイズ対応のα Aシリーズ用大口径標準レンズ「Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM」を参考出品。
-ブースではケース越しでの展示で、手に触れることはできない。
-これまでAシリーズ標準レンズは旧ミノルタαから引き継ぐ「50mmF14.」しかなかったが、ようやくカールツァイスブランドレンズが登場した。
-外観はツァイスレンズらしい高品位なものに仕上がっている。
-最短撮影距離は45cm。フィルター径72mm。絞りは9枚羽根の円形絞りを採用。
-参考出品。価格・発売時期未定。

-NEXシリーズ用Eマウント交換レンズの2種を参考出品。いずれも、ウィンドー越しでの展示に。
-薄さわずか20mmのパンケーキレンズ「E 20mmF2.8」。35mm判換算で30mm相当の広角レンズであり、携帯性も上々だ。
-動画撮影向きのパワーズーム搭載11倍ズーム「E PZ 18-200mmF3.5-6.3 OSS」も参考出品。こちらは、これまでEマウント採用ハンディカムのキットレンズとして販売されていたものの単体販売品だ。
-価格・発売時期は未定だが、すでに米国では「E 20mmF2.8」が約350ドル・米国4月発売。「E-PZ18-200mmF3.5-6.3 OSS」は約1,200ドルで米国3月発売とアナウンスされているため、ほぼ同等での発売になると思われる。



●コシナ
マイクロフォーサーズ用のマニュアルフォーカス専用超大口径望遠レンズ「42.5mmF0.95」を参考出品
-マイクロフォーサーズ用の超大口径レンズ「F0.95シリーズ」の第三弾「42.5mmF0.95」を参考出品。
-35mm判換算で”85mmF0.95”相当の超大口径レンズに。
-最短撮影距離も25cm前後ときわめて短いため、マクロレンズ的な使い方も可能。
-マイクロフォーサーズ機でも、35mmフルサイズ機に匹敵するような、浅い被写界深度を生かした作画も。
-マニュアルフォーカス専用。
-参考出品。価格・発売時期とも未定。

-VMマウントレンズ「NOKTON 50mmF1.5 Aspherical VM」を参考出品。
-1950年代に発売されていた「NOKTON 50mmF1.5」の外観をベースに、最新光学系を採用。
-参考出品。



●ケンコー・トキナー
光学手ぶれ補正と超音波モーター搭載フルサイズ対応「AT-X 70-200 F4 PRO FX VCM-S」、APS-Cセンサー対応超広角ズーム「AT-X 12-28 F4 PRO DX」、明日開催の「CP+2013」で参考出品
-昨秋のフォトキナで参考出品された新レンズ「AT-X 70-200 F4 PRO FX VCM-S」を参考出品。
-APS-Cセンサー対応超広角ズーム「AT-X 12-28 F4 PRO DX」も参考出品。
-両レンズともに、ブースでは実際に現物を手にして、その感触を確かめることもできる。



●KIPON
ソニーEマウント用超大口径レンズ「IBELUX 40mm/f0.85」を参考出品
-マウントアダプターで有名なKIPONが、ドイツIB/E OPTICSと共同開発した超大口径レンズ「IBELUX 40mm/f0.85」を同社ブースで参考出品。
-ブースではケース越しに展示されており、F0.85の超大口径レンズだけに、40mmレンズとはいえ、結構大柄なもの。
-価格未定。15万円前後。7月発売予定。






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