デジタルカメラ・ジェーピー

2009年10月14日

セイコーエプソン

クラス最高となる144万画素の超高精細
電子ビューファインダー用高温ポリシリコンTFT液晶「ULTIMICRON」
発表会レポート


●セイコーエプソン [発表会レポート]
クラス最高となる144万画素の超高精細
電子ビューファインダー用高温ポリシリコンTFT液晶「ULTIMICRON」、量産開始
-カラーフィルター方式による144万画素の超高精細化を実現した、電子ビューファインダー用0.47型SVGAの高温ポリシリコンTFTパネル「ULTIMICRON」。
-今回、量産が開始された「L3F04S-80300」は、サイズは0.47型のSVGAタイプ。
-解像度は800×RGB×600のSVGAを実現。約144万画素を達成。現行のライブビュー専用一眼で採用されているEVF用デバイスの約3倍の高解像度を実現。
-液晶方式はTN型有機配向。カラーフィルターはRGBストライプを採用。
-画素ピッチは12(4xRGB)μm×12μm。
-色域はsRGBカバー率で92%を達成。
-コントラストは280:1を実現。
-バックライトは白色LEDを採用。表面輝度は460 cd/m2。
-表示色は約1,677万色のフルカラーに対応。
-「これまでの光学ビューファインダーを代替できるような精細さ、ピントが確認できるような微細さを実現できる」、電子ビューファインダーを実現。
-液晶をアナログ駆動することで、豊かな階調表現や自然なボケ味も再現。
-一般的な液晶モニターと同じカラーフィルター方式を採用。動きの速いシーンでも、他方式のようなカラーブレイクアップ現象が発生しない点が特徴。
-今後、さらに高解像度化、高画質化、小型化し、ラインナップを拡充。デジタル一眼カメラの市場などへ提案。
-国際放送機器展「InterBEE2009」(11月18〜20日・幕張メッセ)に出品。



-電子ビューファインダー向けの144万画素で0.47型の高温ポリシリコンTFT液晶。

-発表会ではルーペを使って、その高精細ぶりを堪能することができた。
-解像感はこれまでのEVFとは一線を画すレベル。
-部分拡大をしなくても、マニュアルフォーカスが可能なほどの高解像度を達成。
-高解像度化により、単位面積あたりの画素数が増えたため、豊かな階調再現性を実現。自然で立体感のある映像だ。
-色域もほぼsRGBをカバーしており、写真鑑賞に堪えるレベル。
-10倍ルーペ越しに撮影したカットでも、その実力の片鱗を体感することができる(画像の色収差はルーペ側で発生)。

TFT事業部長・下斗米氏
・HTPS液晶パネル。高温ポリシリコン。透過型液晶のアクティブマトリックス型パネル。
・液晶には、アモルファス、LTPS、HTPSの3種がある。アモルファスは大画面化、LTPSは小型化が容易。HTPSはヘッドマウントディスプレイなどに。
・H-TPSは微細加工が容易。2500dpi以上の高解像度化が可能。これまでは液晶プロジェクター向けなどに展開。・1994年のデータプロジェクター用以降は、プロジェクターを中心に展開。業界No.1に。
・諏訪南では8インチ、千歳向上では12インチウエハのラインを装備。

・これまで、Dテクノロジーとして高精細・高密度化に。
・半導体プロセスの宇用、精密加工、キープロセスの内製化がエプソンの強み。
・60インチ以上の大画面プロジェクションは3LCDで展開。
・モバイルプロジェクター市場も今後伸ばしてゆきたい。
・2インチ以下の小型高精細分野では、今回発表する電子ビューファインダーに。
・ほかの方式では実現できない高精細化。
・コンパクトカメラやデジタル一眼用の電子ビューファインダーに。
・0.47型で144万画素を実現。sRGBの92%の広色域化。フルカラー化。
・カラーフィルター方式により、カラーブレイクアップがない。
・今後、今回のデジタルカメラやヘッドマウントディスプレイの高精細に寄与したい。

TFT技術部長・矢崎氏
・電子ビューファインダー向け高温ポリシリコンTFTを「ULTI MICRON」と命名。
・メインのデジタルカメラ市場は、CIPAによると、レンズ一体型の性能機能の充実とコストパフォーマンスにより2007年には一億台を突破。
・デジタル一眼は年30%の割合で伸長。2009年には1000万台を突破。年率8%前後の市場伸長。
・さらなる小型化や動画、使い勝手向上により、新市場を展開。ライブビューが軸に。
・デジタル一眼レフの小型軽量化はミラー。撮影時にブラックアウトし、ファインダーと撮影像が一致しない。
・光学ビューファインダー(OVF)からEVFに。ファインダー光学系が不要になるため、小型軽量化が可能に。
・ミラー動作によるタイムラグやミラーショックがない。手ぶれ補正効果を視認できる、暗所撮影時の被写体確認も容易。動画撮影時の画像確認も可能。

・新しい市場の創造に必須。
・これまでもEVF機はあったが画質に難点があった。
・デジタル一眼レフカメラがターゲット。高解像度化でピントの確認とボケ味を。
・精細感の豊かな階調表現で自然な画質に。
・有効画素数は600×800×RGBに。
・LEDバックライトと一体化したモジュール構造に。セット販売のコントロールICで駆動。
・0.47インチで144万画素。フィルターはRGBストライプ配列に。
・マイクロカラーフィルター方式による面分割方式を採用。色順次方式に発生するカラーブレイクアップが発生しない。目と被写体の動きで発生するカラーブレイクアップがなく、自然な再現が可能。
・液晶をアナログ駆動し、豊かな階調表現と自然なボケ味を実現。
・トータル性能に優れている点が最大の特徴。プロジェクター分野での高精細化。自社設計のカラーフィルター。安定した量産も可能。
・今後、フルHD化やAdobeRGB対応も視野に。コントラストも現在の1:200から1:500へ。
・業務用カムコーダーやヘッドマウントディスプレイへの展開も。


<Q&A>
Q.サンプル価格は?
A.非公表。

Q.販売計画は
A.メーカーとの関係もあり、回答は控える。

Q.量産開始とは?
A.(特定顧客向けに展開として)問題はない。我々の製品は10月量産なので、これから製品が出てくる。

Q.0.47型の理由は?
A.サイズはカメラメーカーとの関係もあり、デザインも関係するので。カメラメーカーの光学系を活かせるものとして、0.4〜0.5インチが適切と判断。

Q.競争ライバル社との優位性は?
A.プロジェクター技術での透過率が高いので明るい。低消費電力化にも貢献。カラーブレイクアップの関係もあり、カラーフィルター方式も有利に。

Q.今後の展開について
A.今後、セットメーカーと話をする中で、高解像度化は明快なので、技術開発を進めている。

Q.コンパクト機向けの展開
A.内部努力でコストパフォーマンスを上げてゆく。コンパクト機向けのパネルサイズも検討。

Q.従来のプロジェクター用液晶との違いは?
A.従来はモノクロのパネルによる3LCDでカラー化。今回はマイクロカラーフィルターにより1枚のパネルでカラー化を実現。

Q.現在の一眼のEVFの状況は?
A.現在、一眼タイプでは、パナソニックGシリーズのみがEVFを採用。パナソニックは女性客を取り込む方向に。新しい市場が広がる可能性がある。コンパクトが1億台、一眼が1000万台。新領域の規模は分からないが期待している。プロジェクターはNo.1で50%位のシェアをもっている。我々が出す以上は、40-50%以上の高いシェアをとて行きたいと思っているが、今後の市場を見ながら製品展開を考えてゆく。

Q.画素サイズは?
A.12ミクロンピッチ。D7の技術を応用しているが、遮光を強化。今回はEVF向けのなので簡便化できるところはしている。

Q.プロジェクター用途の比率は?
A.プロジェクター市場は600万台規模。パネル枚数ではプロジェクターは3枚使うので、パネル規模は1,800万台規模。一眼レフは1,000万台規模。比率は5:1から徐々にあげてゆきたい。


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