デジタルカメラ・ジェーピー

2009年7月27日

リコー

大口径F1.9の28mm相当の
広角単焦点レンズ搭載機「GR DIGITAL III」
発表会レポート


●リコー [発表会会場速報]
大口径F1.9の28mm相当の
広角単焦点レンズを搭載した三世代目”GR”となる「GR DIGITAL III」発表
UPDATE
-高級コンパクト機「GR DIGITAL」シリーズの三世代目となる単焦点コンパクトカメラ。
-「GR DIGITAL III」では、あらたに大口径広角レンズを採用。新画像処理エンジンや新CCDの搭載により高画質化を実現。
-レンズに大口径F1.9で28mm広角相当となる「GR 6.0mmF1.9」を搭載。6群8枚構成。非球面レンズ2面2枚採用。大口径ならも従来レンズと同レベルの解像度を実現。
-画像処理エンジンに新開発の「GRエンジンIII」を搭載。新規開発のノイズリダクションシステムを採用し、ノイズを軽減。
-撮像素子は、新プロセスを採用し高感度特性を実現した、1/1.7型約1,000万画素CCDを搭載。最高感度ISO1,600。
-低輝度時のAF駆動時間を短縮。プレAFによりAF速度を高速化。
-シャッター一気押し時に、設定した距離で撮影できる「フルプレス スナップ」機能搭載。
-RAW撮影時、連続5枚の撮影とブラケティングが可能に。
-露出モードに、従来の絞り優先に加え、シャッター速度優先AEを搭載。
-画像設定で色相と彩度のコントロールが可能に。
-混在した色温度の被写体でも色調を最適化する「マルチパターン・オートホワイトバランス」機能を搭載。
-液晶モニターに広視野角の3.0型VGA液晶を搭載。sRGB比100%の再現性を実現。
-新レンズに対応した、21mm相当の超広角撮影が可能なワイドコンバージョンレンズとフード&アダプターを新発売。ソフトケースやTTL調光対応ストロボ(今秋発売予定)も用意。
-カスタマイズサービスより、「シャッターボタンの重さ調整」「複数機間でのAE/AWBアジャスト」「レンズ鏡胴のレンズ名表記のブラック仕上げ」などを実施。
-大きさは108.6×59.8×25.5mm。重さ約188g。
-オープンプライス。実売価格79,800円前後。8月5日発売。


「GR DIGITAL II」と「GR DIGITAL III」との比較。基本デザインはほとんど同一だが、
サイズはIIIがやや高め。外観上の違いは、レンズと液晶サイズのほか、
モードダイアルとGRロゴ程度で、ほぼ見分けがつかない。

新レンズ用に新開発された21mm超広角撮影が可能なワイドコンバーターも同時発表。
角形フードも用意。専用ケースなども同時発表された。



[発表会会場語録概要]
<パーソナルマルチメディアカンパニー プレジデント湯浅氏>
・キャンディットフォト文化の支援。何気なく、普段通りの楽しい写真が撮れそうだという感覚を支援したい。
・撮影領域の拡大。そのための道具の拡大。
・「一眼レフでしかできないと思われている領域」。私の頭の中で昨年あたりから大きくなってきた。一眼レフでしか写真が撮れない。コンパクトでは撮れないと思っている人が多い。そうではないという思いをこのモデルで。
・コンセプトは変えていない。高画質で道具としてのデザインを踏襲。
・初代GRはプロやハイアマチュアの熱い支持を受けた。GRIIもその延長として展開。
・「CX1」は”真の高画質”を追求。Dレンズを広げる、マルチWBを搭載。
・GR DIGITALIII開発にあたり、デジタル一眼レフが普及し、高画質コンパクト機が普及。画質に対する要求が高くなった。
・GRIIに対する要望といsて、さらなる高画質、動作をスピーディーに、大きさやデザインはそのままにという意見。
・「GRIII」はコンセプトはそのままに、画質向上と高速化。操作性を向上。
・デザインは変わっていない。GRデジタルをもっている旦那さんが、新しいものを買っても、奥さんにバレないデザインに。
・明るいレンズを搭載。F1.9の「FAST GR LENS」を搭載。
・画質向上のため、あえて、新開発の1,000万画素CCDを搭載。より高画素という選択は正しくない。Dレンジやノイズを抑えることが、”本当の高画質”である
・新エンジンにより、かなりもくろみに近い画質が得られた。
・画質のさらなる向上。とくに低輝度時の画質が格段にあがっている。
・あたらしいマクロモードを採用。フローティングに近い方式。
・暗い場所でのAF速度。プレAFや一気押しでのフルプレススナップモードを搭載。
・操作性も向上。マイセッティングの増加。3.0型液晶の搭載。
・画質パラメータの増強も。
・ポケットに入るコンパクトさ。手になじむ形状やボタン配置。ここまで来ると変えられないという話もある。
・GRロゴは型堀をして品位を向上。
・銀座のリングクラブでも7月29日から本格展示開始。



<設計室 福岡氏>
・画質向上が最大の進化ポイント。
・F1.9の大口径。特殊低分散ガラス3枚により色収差を軽減。
・コマ収差を改善。歪曲収差もほぼ目立たないレベル。開放のMTFをみても高画質。コントラスト、解像特性ともによく、周辺まで高画質。
・各面に最適なマルチコートを実施。ゴーストを軽減。
・マクロ時は、通常とは異なるレンズ群を約150ミクロン移動。T方向でとくに高い解像度に。
・撮像素子に新開発のCCDを搭載。従来比約1段分の高感度化を実現。
・アナログフロントエンドチップを改良。
・GRエンジンIIIを搭載。解像を落とさずにノイズ軽減。彩度を落とさずにノイズ軽減。粒状感を落とさずにノイズ軽減。
・ビット圧縮前にノイズ処理。閾値設定によるノイズ処理。ISO100で3db、400で9db改善。
・ノイズが少なく、クリアでシャープな画像に。
・ISO800でも、GRIIに比べ、階調を維持したまま、ノイズを軽減。色ノイズも低減。
・CX1で搭載したマルチパターン・AWBやDレンジ拡大機能も搭載。

<写真家 細江英公氏>
・GRはフィルム時代から使っていた。静かな革命、穏やかな革命によりデジタル化。僕にとって、理想的なカメラになった。
・年々改良されて、使うものにとっていいカメラになった。それは写真にも現れる。
・ほどほどに気に入った作品ができた。カメラが小さいことで、肉体の一部になる。いままで撮影しずらかった被写体が撮れるようになった。
・それにより、ロダンの彫刻を撮っている。私はロダンの彫刻を”人間”として撮っている。
・パリのロダン美術館で撮影しているが、作品集に掲載したいため、ロダンの彫刻を撮った作品をみせたところ、デッサンの撮影許可を得ることができ、ロダン美術館の資料写真を借りることもできた。いずれロダン美術館での作品展をやって欲しいといってもらえた。
・いままでは4×5判カメラでキチッと撮るのが普通だった。だが、私は人間写真のつもりなので、このカメラで撮った。彫刻の裏側や中に入って撮るには、このカメラでなければ撮れない。このカメラのお陰でそういう写真が撮れた。
・リコーに来たのは54年ぶり。当時、カルティエブレッソンの写真を見て勉強していた。
・当時「ライカは宗教、コンタックスは哲学」という言葉を聞いた。カメラをこのような形で表現するのは凄いなあ〜と感じた。「リコーは肉体である、肉体の一部である」という言い方が正しいと思う。
・リコーは肉体の一部であり、指先という感じがする。このカメラを楽器にたとえると「フルート」「ハーモニカ」。人間の部分と直結するような感じがする。
・GRは中身はアナログからデジタルに代ったが、使う側にとっては大きく変わっていない。静かな革命、おだやかな革命であり、ショックがなく、撮影しやすいカメラといえる。
・カメラは愛用することが大事だと思う。自分のものにする、肉体の一部にする。カメラは道具というよりも、もうちょっと身近な感じがしている。
・自分にとっての、カメラへの、精神的な関わり。師匠である北野先生の「ライカは宗教、コンタックスは哲学」という言葉があるが、それぞれの立場から、このカメラは何かと問うてみるといいのではないかと思う。そう考えると、カメラが人生や人間生活にとって、もっと身近なものになると思います。

<Q&A>
Q.高級コンパクトの市場動向や展開について
A.「好きなカメラを買う」人が人が私たちのカメラを買うと思っているので、昨今の状況はあまり影響がないと思っていた。だが、私が読んだよりは多少影響があったが、ダメージというほどではない。また、低価格品が売れているのは事実。だが、高級コンパクトはそほど影響を受けていない。カメラや写真に興味を持っているユーザーはとても増えている。そのため、市場は今後も拡大してゆくと思っている。(湯浅氏)

Q.高画質なら一眼というユーザーに対してGRは?
A.高級コンパクトゾーンが増えることは歓迎すべき事。このカメラの存在を広く知ってもらうこと。社内的には、携帯で写真になじんだ人やコンパクト機ではなく、いきなり一眼に行ってしまう人がいるのも事実。一眼がいいと思いこんでいて、使っている人が大勢いる。オーバーシュートの人が必ず戻ってくると思う。(湯浅氏)




Google
WWW を検索 DigitalCamera.jp を検索

このWebサイト上の全ての画像及び文章の著作権は山田写真事務所DigitalCamera.jp)
またはそれぞれの原作者
が所有しています。
一切の許可なき転載を禁止します。

(C)1999-2009 Yamada Digital Photo Office & DigitalCamera.jp ALL RIGHTS RESERVED


mail to :
(E-MAILによるご質問、購入相談などはお受けしておりません )
This website does not sell the Digital camera.

バナー広告について

(Digitalcamera.gr.jp since 1999/12/08)
(Digitalcamera.jp since 2002/02/10)